
落ち着いた濃色の外壁に、切妻屋根の端正な線。軒をしっかりと出し、軒裏には木を見せることで、重厚さの中に「ほん木の家」らしいやわらかさを添えています。
建物は大きな窓を囲むように広がり、外の景色と室内の居場所をゆるやかにつなぎます。

大きな梁と板張り天井。木に包まれるLDK
天井を見上げれば、存在感のある大きな梁と、木目の美しい板張りの天井。床や壁の一部にも木をあしらい、どこにいても木の表情を感じられるLDKに仕上げました。
白い壁が光を受け止めるため、木をたっぷり使いながらも室内はすっきりと明るい印象です。窓の向こうの緑も、木の空間によくなじみます。

見上げるたびに、木が家を支えていることを実感できる梁組み。照明は梁の間に配置し、天井の立体感をそのまま室内の見どころにしました。
景色を切り取る、小上がりの畳コーナー
LDKの一角に設けた小上がりの畳コーナーは、二方向の大きな窓から景色を楽しめる特等席です。
腰掛けて家族と話したり、畳に寝転んだり、窓辺でゆっくり本を読んだり。リビングとひと続きでありながら、少し目線の高さが変わることで、ほどよく落ち着ける居場所になりました。

家族の気配と景色につながる、対面キッチン
キッチンからは、LDK全体と小上がりの畳コーナー、その先の景色まで見渡せます。料理をしながらでも家族の様子が自然と目に入り、会話が途切れにくい配置です。
木の壁や梁を背景に、落ち着いた色のキッチンが空間を引き締めています。


キッチンのすぐ脇には、木の棚を備えたパントリーを設けました。棚の高さを変えられるため、食品のストックから調理家電まで、しまう物に合わせて使えます。
洗面台の横には、タオルや日用品を置ける可動棚を設置。浴室、洗面、洗濯の場所を近くにまとめながら、それぞれの作業が重なりにくいよう空間を分けています。


洗濯機を置くスペースは独立させ、日々の洗濯に集中できるつくりに。床に物を置きすぎずに済むよう、洗濯機の高さに合わせた木の台も設けました。木の建具を閉じれば、生活感をやわらかく隠せます。
畳コーナーの窓辺には、木の表情をそのまま楽しめるカウンターを設けました。読書や書きもの、ちょっとした仕事など、家族の気配を感じながら自分の時間を過ごせます。
家族みんなで過ごす場所と、ひとりで落ち着ける場所。そのどちらかを選ぶのではなく、同じ家の中で自然に行き来できる間取りです。


玄関脇には、靴や外出用品をまとめられる可動棚をたっぷりと設けました。棚板の高さを変えられるため、暮らしの変化にも柔軟に対応できます。
繊細な格子戸を開けると、その先には明るいLDK。帰宅してから室内へ向かう動線にも、木の美しさが続きます。

床面にすっきりと納めた細長いガラリ。設備も木の空間を邪魔しないよう、目立ちすぎない納まりにしています。
この住まいには、室内の空気を循環させる換気システム「Q換調」と、接着剤を使わない構造用パネル「どんとパネル」を採用。さらに床下には、鹿陽の森オリジナルの国産竹炭を敷いています。
完成すると見えにくくなる場所にも、素材と空気環境を考えた選択を重ねた、鈴木工匠の「ほん木の家」です。


